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地理 気候
イラン
イランは、四方を他のアジアの国々に囲まれています。
東から時計の反対周りに、パキスタン、アフガニスタン、
トルクメニスタン、北をカスピ海、さらに、アゼルバイ
ジャン、アルメニア、トルコ、イラク、最後に南側に、
ペルシャ湾に囲まれています。

国土の面積も大きく、約165万km2(日本の4.4倍)
世界でも第17位です。国土は、山々と砂漠、そして
海に囲まれた、自然が豊かな国です。

農作物や、海産物、鉱物資源に恵まれています。
果物やキャビア、そして、トルコ石でも有名です。


イランは多様な気候を持ちます。南から気温の高い熱帯
地方に始まり、北は気温の低い極寒地方まで及びます。

中央部のイラン高原は大部分砂漠であり、乾燥し雨が
少ない熱帯乾燥気候です。夏は暑く冬は非常に寒くなる
そうです。北部と西部の山岳地は、冷涼な山岳気候です。
また、カスピ海やペルシャ湾の海岸沿いは狭い平地に
なっています。北のカスピ海沿岸は、日本のように雪も
降って湿気も多いそうで、地中海性気候だそうです。

イランにもはっきりした四季があり、雪も降るそうです。
観光シーズンは、4月から10月(夏の7〜9月を除く)
の春と秋がベストだそうです。

イラク
イラクは、ペルシャ湾に面し、イラン、クウェート、
サウジアラビア、ヨルダン、シリア、トルコとの国境
を持っています。アラブ諸国の、真ん中に位置します。
国土は、いびつな三角形をなしており、東西870km、
南北920kmに及びます。面積は、日本とほぼ同じです。

北西から南東方向にチグリス、ユーフラテスの両大河が
流れ、流域は広大なメソポタミア平原が開けています。

アラビア語のイラークは、古代セム語で「川と川の間」
という意味の "Uruk" に由来するとか。もつろん、この
川と川とは、チグリス川とユーフラテス川のことです。

チグリス川の南を流れる、ユーフラテス川の南側には、
砂漠が切れ目なく続いています。二本の大河は合流し、
シャッタルアラブ川となります。

イラクの国土は、アラビアプレートとユーラシアプレート
にまたがっています。そして、アラビアプレートがユーラ
シアプレート側に移動して、潜り込んでいるため、東部で
ある、イラクとイランの国境線、及び、北部であるトルコ
との国境線に沿っては、2000mに達する、褶曲山脈が形成
されています。


イラクの気候は、ほぼ全土にわたり砂漠気候に分類され
ます。5月から10月の夏期には、乾燥してほとんど雨が
降りません。特に7月と8月の2カ月は、最高気温が50度を
超えることもあるそうです。1921年には、バスラで世界
最高気温となる、58.8度を記録しました。冬は比較的
温暖です。

イランとトルコとの国境の北部山岳地帯は、ときどき豪雪が
降るほどの寒い冬で、雪は早春に溶け、洪水を引き起こす
こともあるそうです。南部はアシの生い茂る低湿地帯です。

サウジアラビア
サウジアラビアは、世界最大の半島、アラビア半島の8割
以上を占める広大な国です。北はヨルダンとイラク、東北
はクウェイト、東はアラビア湾、カタール、アラブ首長国
連邦、南はオマーンとイエメンに、そして西方は紅海に
接しています。

国土の面積は、215万km2と、日本の約6倍もあります。
国土の大部分は砂漠、土漠などですが、高原になっている
ところも多いそうです。北部には、ネフド砂漠、南部には、
ルブアルハリ砂漠が広がっています。西部には紅海沿いに、
ヒジャーズ山脈が走っています。

高原には、避暑地があるようです。主な避暑地は、ターイフ、
バーハ、アシールなどで、王国内で最良の避暑地となって
います。これらの避暑地は、西部の海岸沿い海抜3000mに
あり夏の気候も穏やかで、自然の景観が素晴らしいそう
です。


サウジアラビアは、広大な国土なので、気候にもかなりの
地域差があるそうです。東のペルシア湾、西の紅海に
面した海岸部は、高温多湿で、一年を通して、気温の差が
あまりないそうです。

内陸部は、典型的な大陸性の砂漠気候で、夏季の
気温差が激しく、夏季の日中には、45℃以上になります。
夜は20℃前後で、湿度も高くなく過ごしやすいそうです。
一転して、冬季には氷点下になることも少なくないそうです。
そして、山岳地帯は気温がやや低く、乾燥していて、夏も
比較的、しのぎやすいそうです。

イスラエル
イスラエルは、周囲を海で囲まれている日本と違い、
多くの国に囲まれ、複雑な自然にも囲まれています。

北にレバノン、北東にシリア、東にヨルダン、南西に
エジプトと接しています。また、国土の西側は地中海に
面し、ヨルダンとの国境付近には、世界的にも有名な、
高濃度の塩湖である、死海があります。南端は、紅海に
面しており、冬でもダイビングが楽しめるそうです。

国土の面積は、2万1946km2と、四国より少し大きいそう
です。国土は狭くて、南北に長く(470km)、東西に狭い
(135km)のが特徴です。細長い地形の中に、標高差も
あり、首都のエルサレムは標高835mですが、車で1時間
走ったところにある死海は、海抜下398mになります。


国土は小さいながらも、多様な地形を持つため、気候は
複雑になります。南部のネゲブ砂漠は、高温乾燥の
砂漠気候、中央部の山や渓谷は、冷涼な高山気候、地中
海沿岸の平野は、温暖な地中海性気候です。

大まかに言えば、雨季(11月〜4月)と乾季(5月〜10月)に
分かれています。乾期には、雨はまったく降らないので
特に雨の少ない北部では、雨期に入る頃、雨乞いの儀式
が行われるそうです。短い雨季にだけ姿を見せる、野性
の花々の姿は、百花繚乱の美しさだそうです。

オマーン
オマーンは、アラビア半島の南東部にあり、アラビア海
(インド洋)の海岸沿いに位置します。北西に、アラブ
首長国連邦、西にサウジアラビア、南西にはイエメンと
隣接しています。

石油ルートとして著名な、ホルムズ海峡に突出した、
ムサンダ半島の飛び地を持ちます。南西海岸沖の40kmに
クリアムリア諸島があります。

国土の面積は230万9500km2で、日本の約3/4になります。
北部は、険しいハジャル山地が海岸線に沿って連なり、
南部にはカラー山地が連なります。中央部は、国土の
8割を占める、ルブアルハリ砂漠の一部です。北東部の
オマーン湾岸は狭い海岸平野で、その南をアフダル山地
が走っています。

乾燥した土地が多いのですが、山岳部では、ペルシアの
支配時代に築かれたファラジュと呼ばれる灌漑施設や、
地下水を利用した農業が盛んだそうです。デザートの
香りづけに使われる、ローズウォーター用のバラなどが
生産されているそうです。


気候は、亜熱帯の高温乾燥気候になります。4〜10月が
夏季ですが、特に、5月から10月は37℃以上の酷暑に
なるそうです。12〜2月が冬季になり、雨も少し降り、
25℃前後の、過ごしやすいシーズンになるそうです。

中東では1〜2を争う親日国でもあり、石油輸出国の
トップは日本で、日本で消費されるインゲン豆の半分
以上はオマーン産になるそうです。南部の海岸地域では
モンスーンの影響で海洋性の気候となり、夏季にも、
いくぶんまとまった降雨があるそうです。

アラブ首長国連邦
アラブ首長国連邦(通称は英語名の"UAE"、または、
日本名の略では、"ア首連")は、アラビア半島の南東部、
オマーンの北側、サウジアラビアの東側に位置し、また
ペルシア湾とオマーン湾に面しています。沖合には200余
の島や、珊瑚礁が散在しています。

国土の大部分は、平坦な砂漠地帯であり、一部に砂丘も
見らます。東部には、標高2100〜2400mの山岳地帯があり
ます。内陸には、砂漠地域にしては豊富な地下水に恵まれ
たオアシスがいくつか点在しており、その周囲はナツメ
ヤシなどにおおわれ、砂漠の中の、美しい、いこいの場
となっているそうです。


気候は全体的に、亜熱帯性乾燥地帯に属しています。
国土の大部分が砂漠に占められ、高温乾燥の砂漠気候で
すが、アラビア湾に面する海岸線が長いことから、気温
の日較差は小さく、湿度は年間を通して80%前後と高い
のが特徴です。

4〜11月の夏季と、11〜3月の冬季とに大別されます。
夏の最高気温は47℃をこえ、湿度も80%以上、砂嵐まで
時々起こるそうです。住民の多くは、この酷暑の時期に、
避暑地へと向かうそうです。一方、冬は、日中の気温は
20〜30℃と温暖で、大変過ごしやすい、観光シーズンだ
そうですが、夜間には10℃前後に下がるそうです。

バーレーン
バーレーンは、ペルシア湾に浮かぶ、大小33個の島々
からなる島国です。一番大きな、バーレーン島でも、
面積は、665km2と、日本の淡路島や奄美大島と同規模
くらいの大きさだそうです。

島は、石灰岩と砂丘に覆われており、最高地点でも150m
と、砂漠状の、平坦な土地が続いています。バーレーン
という国名は、アラビア語のバール(海)と、レーン
(2つの)で、「二つの海」という意味があり、島に湧く
淡水と、島を囲む海水を表すとされています。


バーレーンは砂漠気候で、6〜9月の夏期は平均気温33℃
以上、最高は46℃にも達し、雨は全く降らないそうです。
ペルシア湾に囲まれているため、湿度は高いそうです。

10〜11月と4〜5月は気温もそれ程上がらないので、過ごし
やすく、12〜3月の冬期は、平均気温が17〜20℃で、雨も
砂漠気候のわりに多く、冷涼な気候になるそうです。


クウェート
クウェートは、アラビア半島の東の付け根に位置します。
イラクとサウジアラビアに挟まれ、ペルシャ湾に面して
います。ブービヤン島、ワルバ島、ファイラカ島など、
9つの島があります。国土の面積は、1万7818km2で、
四国と、ほぼ同じ大きさだそうです。

クウェートでは、標高が高い地点でも海抜300メートルで、
国土のほとんどが海抜10〜80mと、平坦な砂漠が続く国
なのだそうです。大部分の土地は砂質ですが、南部には
一部、耕地があるそうです。


クウェートの気候は、高温で乾燥した砂漠気候です。
他の湾岸諸国と比べると、かなり厳しいようです。
降雨のほとんどない夏季(4〜10月)と、多少は降雨の
ある冬季(11〜3月)とに大別されるそうです。

11月から3月は、日中の平均気温は20℃前後で、雨も
時々降り、過ごし易い時期だそうです。真冬には、
気温が5℃前後まで下がり、寒い日もあるようです。
3月の始めごろ、短い春が訪れ、砂漠は黄色い小さな花で
覆われるそうです。

4月から10月の平均気温は30℃を越え、特に6月から
9月の真夏は、気温は50℃を越えることも珍しくない
そうです。雨が降ることは、ほぼなくなり、厳しい暑さと
なります。

なお、気温が50℃を超えた日は、休日と法律で定められ
ているそうなので、公式気温として、50℃を超える日は、
それほど、多くはないそうです!

また、砂嵐は年間を通してありますが、特に5、6月は、
猛烈な砂嵐が吹く時があり、霧のように砂が町中を覆い、
視界はほとんどなくなるそうです。

イエメン
イエメンは、アラビア半島の南西に位置します。
南はアラビア海に面し、西は紅海に面しています。北は
サウジアラビア、東はオマーンと、国境を接します。

紅海の入口を押さえる位置にあり、古来より東西の世界
を結ぶ、交通の要衝であったそうです。

国土の面積は52万7970km2で、日本の1.4倍になります。
国土は、紅海沿岸の海岸平野、中部の高原地帯、東部の
砂漠地帯に大別されます。高原地帯にはアラビア半島で
随一の高峰、ジャバル・ハズール山(4112m)があります。


イエメンは、赤道に近い緯度に位置しますが、山岳部が
多いため、気候は熱帯から温帯まで多岐にわたります。
熱帯気候の北域に位置するので、目立った雨期が4〜5月
と7〜9月にあり、中でも8月の降水量が多いそうです。

国土の大部分、特に東部は、高温乾燥の砂漠気候
ですが、中部の高原部は、温暖なステップ気候になり、
アラビア半島の中で最も雨量が多いそうです。
紅海やアラビア海沿岸の平野は、亜熱帯性気候になり、
1年を通じて高温多湿、酷暑期は50℃を越えるそうです。

レバノン
レバノンは、地中海の東岸に位置する、南北に細長い国
です。東側と北側は、シリアに囲まれる形で接しており
南側には、イスラエルとの国境を持ちます、西側は、
地中海に面しています。

国土の面積は1万400km2で、岐阜県とほぼ同じだそうです。
中東では、唯一、砂漠の無い国だそうです。海岸の平野部
を除けば、全体に山がちだそうです。標高2000〜3000mの、
レバノン山脈と、シリア国境沿いのアンチ・レバノン山脈が
南北に縦走します。2つの山脈の間が、ベカー高原です。

山脈と地中海の間の、狭い土地ですが、泉や栄養分に富む
土壌と、比較的温暖な気候に恵まれ、肥沃な三日月地帯と
して、古代より知られていました。

1970年代に始まった内戦の影響もあり、街では緑はあまり
見られないそうですが、レバノンの国旗にデザインされて
いる、レバノン杉の森(世界遺産)が有名です。


気候は、大まかに3種類あります。地中海沿岸部は、地中
海性気候で、夏は暑さが厳しく乾燥し、冬は短く温和で、
雨が降ります。山脈は山岳気候で大雪が降り、スキーも
楽しめます。ベッカー高原は大陸性気候で乾燥しています。
どの気候の地域でも日本と同じような四季があるそうです。

シリア
シリアの正式名称は、シリア・アラブ共和国です。
北部ではトルコ、東部ではイラク、南部ではヨルダン、
西部ではイスラエルやレバノン、そして、地中海とも
接しています。

国土の面積は18万5180km2で、日本の約半分の大きさに
なるそうです。地中海沿岸には、細長い平野部が続き、
並行して、南北に、アンチレバノン山脈が走っています。

山脈は、南のゴラン高原まで続き、レバノンとの国境に
なります。南部から中央部には、シリア砂漠が広がって
います。国土の北部から東部にかけてユーフラテス川が、
西部にはオロンテス川が流れ、農業地帯となっています。


気候は、大まかに、2種類に分けられるそうです。
地中海沿岸部の地域は、地中海性気候で、夏は高温
乾燥、冬は温暖多雨になります。内陸部は砂漠気候に
なります。

1月から3月までが雨季、それ以外は乾季になります。
夏の日中は40℃以上まで上昇することがありますが、
夜は20℃前後まで下がり、冬には氷点下まで下がるそう
です。雪も降り、季節や時間による差が大きいそうです。

ヨルダン
ヨルダンは、北側をシリア、南側をサウジアラビア、
東側をイラク、そして西側をイスラエルと国境を接し
ており、海への出口は、南方のアカバ湾に面する、
わずか15kmの海岸線だけだそうです。

国土の面積は、9万2300km2とも、9万8000km2とも言わ
れますが、それは、国境がはっきりと定まっていない、
ヨルダン川西岸地域(東パレスチナ)をどう扱うかに
より変化するからでしょうか。大体、日本の約4分の1、
北海道の約1.14倍程度の大きさだそうです。

地形は西部の高地や山岳地帯と、東部の平坦な高原状
の砂漠地域に分かれ、国土の80%が砂漠だそうです。

西部には、南北に走る山岳地帯があり、山に挟まれた
地溝帯は、アフリカ大地溝帯にまでつながるそうです。
平均して、海面下300mである、ヨルダン渓谷もその
地溝帯にあり、その底部には、イエスが洗礼を受けた
ことで有名なヨルダン川が流れ、農業の中心地です。

また、有名な死海もヨルダン渓谷にあり、イスラエル
の水瓶であるティベリウス湖を水源とするヨルダン川が
北から流れ込んでいます。死海は、世界で一番低い所に
ある湖(塩湖)として知られます。湖面は海面下408mで
深さは396mにも達するそうです。

東部の、標高約600〜900mの乾燥した高原状の砂漠は、
東へ緩やかに傾斜して、シリア砂漠にいたるそうです。


ヨルダンは、大部分は砂漠気候に属していますが、
ヨルダン川西岸は地中海性気候で、夏は高温乾燥、
冬は温暖湿潤になります。ヨルダン渓谷と南部は、
夏は酷暑となり、最高気温は50℃まで上がることも
あるそうです。高原部では、冬に雨または雪が降る
そうです。

ヨルダンの降雨量は少なく、年間で山岳部で400mm、
ヨルダン渓谷は200mm、砂漠では夏は乾期でまったく
降雨はなく、晴天続きで、50mm以下だそうです。

そのような訳で水の供給少ない国として、世界で
二番目だそうです。(一人当たり年間の世界平均が
7700トンに対し、アフリカの東にあるジプチ共和国
が14トン、ついで、ヨルダンで207トン)
国を挙げての水対策を講じているそうです。