女性の喫煙　アジアの女性が危ない

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　　　　最近、女性の喫煙が増えています。

　　　　これは、日本だけに、特別な現象ではありません。

　　　　世界的に見ても、全体の喫煙率は減っているようですが、
　　　　女性の喫煙率は、増加の一途であると言われています。

　　　　（５月３１日は、WHO（世界保健機構）が定めた、世界禁煙デーです。）

　　　　男性に比べて、女性の方が、喫煙の健康への影響は大きいと
　　　　言われています。

　　　　特に、女性特有の癌（子宮癌など）の発生率は高くなります。

　　　　癌の他、女性に特有の悪影響としては、閉経が早くなることや、
　　　　骨粗しょう症になりやすいことなど、色々とあって、男性よりも
　　　　より一層、気をつける必要があります。

　　　　また、

　　　　女性の方が、男性よりも、アルコールと同様に、タバコに含まれる、
　　　　ニコチンに対して依存症になりやすいとも、言われています。

　　　　このことが、女性の禁煙が困難である、一つの理由かもしれません。

　　　　女性は、男性より、もっと注意する必要があります。

　　　　でも、

　　　　女性の８割以上が、本当はタバコをやめたいと思っているそうです。

　　　　やめたくてもやめられないのは、ストレスやイライラ解消のためが
　　　　多いそうです。

　　　　健康へ影響を考えて、「マイルド」や「ライト」という表示のタバコを吸う
　　　　女性も多いようです。しかし、これで、油断してはいけません。

　　　　吸い方によっては、ニコチンやタールの量が多いと表示されている
　　　　タバコと同じように、大量の有害物質を体内に取り込んでしまうことが
　　　　あるそうだからです。

　　　　たとえば、メンソールが入っていると、煙を深く肺に吸い込んでしまう
　　　　ことが多く、健康へのデメリットが大きいそうです。

　　　　タバコの煙には、２００種類以上の有害物質が含まれていて、また、
　　　　約６０種類の物質に、発癌性が認められています。

　　　　ニコチンや、一酸化炭素、シアン化水素は、その代表ですが、まだまだ、
　　　　大変に危険な化学物質も含まれています。

　　　　タバコの煙には、喫煙者が吸う主流煙と、火のついた、タバコの先の
　　　　から立ち昇る副流煙があります。

　　　　ご存知の方も、多いと思いますが、副流煙は主流煙と比べて、高い濃度
　　　　の有害物質が多く含まれています。

　　　　例えば発ガン物質のベンゾビレンが４倍、一酸化炭素は５倍、
　　　　アンモニアは７３倍、ホルムアルテヒドは５０倍、です。

　　　　タバコの煙の近くにいる人は、この副流煙を自分の意志とは関係なく、
　　　　呼吸とともに肺の奥まで吸い込んでしまいます。

　　　　受動喫煙と呼ばれるものです。

　　　　体内へ入った有害物質は、健康へ、あらゆる悪影響をもたらします。

　　　　もうひとつ、特に、女性が注意しなければならないことは、タバコが、
　　　　美容への影響を持っているということです。

　　　　タバコに含まれるニコチンは、体内のビタミンＣを破壊します。

　　　　その結果、しわや、シミ、が多くなり、肌のつやが悪くなるとも言われて
　　　　います。

　　　　口の臭い、歯や爪の黄ばみ、声がれや咳も出てきます

　　　　「若いうちは大丈夫」とか、「少しぐらいなら」と油断していると、
　　　　将来に、後悔することになるかもしれないので、注意しましょう。

　　　　そして、女性は、最後に、もうひとつ、注意しなければならないことが
　　　　あります。

　　　　それは、次の世代へ影響についてです。

　　　　タバコは、不妊になる確立も大きくしてしまいます。（3倍以上）

　　　　妊娠中の喫煙で流産、早産、先天異常の危険性が高くなります。

　　　　女性の場合は本人だけでなく、次の世代の健康も、危険にさらす
　　　　ことになるのです。

　　　　今現在タバコを喫っている方は、できるだけ早く止めることを
　　　　お勧めします。

　　　　現代社会はストレスの多い社会でもあります。

　　　　けれども、特に、女性の方には、健康への影響が大きい、タバコに手を
　　　　伸ばすことなく、出来るだけ、健康に、楽しく生きて欲しいと思います。

　　　　女性のみなさん、そろそろ禁煙してみませんか？

　　　　最近では、いろいろな「禁煙お助けグッズ」がありますから、

　　　　追い風ですよ。

　　　　まめ知識：　「タバコと健康の歴史について」

　　　　実はタバコの害が明らかになってきたのは、ごく最近のことなのです。
　　　
　　　　タバコについてはマヤ文明の頃から記載があるものの、世界に広がった
　　　　のは、コロンブスによるアメリカ大陸発見後だそうです。

　　　　そして、喫煙習慣が一般的になったのは、紙巻きタバコが機械で大量
　　　　生産され始めた1860年代以降のことです。

　　　　1930年代になってようやく、健康影響に関する論文が欧米で出始め
　　　　ますが、こうした問題に注目が集まるようになったのは、1950年代以降
　　　　のことです。

　　　　「アジアの女性があぶない！」

　　　　タバコは嗜好品ではなく、依存性をもった薬物だともいわれています。

　　　　その一方で、

　　　　タバコを吸うことによる、健康への影響は、はっきりしないという研究も
　　　　あります。

　　　　どちらが本当なのでしょうか。

　　　　喫煙に関する研究は、タバコ企業に関係のある研究者によるものや、
　　　　タバコ企業がスポンサーになっているものが少なくないそうです。

　　　　また、タバコ会社は否定していますが、現実には若年層、特に女性を
　　　　ターゲットに、パッケージ作りや、広告を通して喫煙者を増やす戦略を
　　　　展開しているということも聞きます。

　　　　というのも、

　　　　米国では、喫煙でガンや心臓病や肺気腫が起こりやすくなることが、
　　　　一般の人たちにも広く知られるようになりました。いったん怖さを知ると、
　　　　命を縮めてまで吸うのはばからしいと、喫煙者の割合が半減しました。

　　　　そこでタバコ会社は、米国の喫煙者の減少をカバーするため、日本
　　　　などアジアの国での積極的な販売戦略を展開しはじめているそうです。

　　　　実際に、アメリカのタバコ会社は、年間50億ドル（約5,000億円）以上の
　　　　金を、タバコの市場開拓と販売促進のために使っていると言われます。

　　　　アメリカに限らず、多国籍タバコ会社は、発展途上国の女性と少女に
　　　　狙いを定めて積極的なキャンペーンを展開しているそうです。

　　　　日本の女性や未青年の喫煙者の皆さん、

　　　　この点も考えに入れた対策が必要です。

　　　　　｢百害あって一利なし｣のタバコ、

　　　　繰り返しになりますが、女性は、特に気をつけましょう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【参考資料】

　　　　　　　　　　　　　　　＜兵庫県保険医協会99年12月＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜総合歯科医検索ハーネット＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　「女性の喫煙意識」に関するインターネット調査
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ファイザー製薬）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜東京予防歯科研究会＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　喫煙の害・女性編　著：山下博雄　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（小川歯科診療所）：院長

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜大阪府医師会　げんき情報局＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜女性の喫煙と美容＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜妊婦の喫煙・受動喫煙　おかたに病院＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜化学物質問題市民研究会＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜まゆみ先生の禁煙外来　連載第１回　女性の喫煙率＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜健康習慣をつくる［10］　2005年4月＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　埼玉協同病院禁煙外来担当・清水禮二医師

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜健康一口メモ89 タバコの害から身を守る＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加古川市加古郡医師会

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜喫煙の害、禁煙の益＞　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「よぼう医学」第334（2000年7月）号
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　佐々木温子（東京衛生病院内科医師）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜禁煙支援＞